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2010年第3回定例会 代表質問(質問全文)

 日本共産党杉並区議団を代表して、田中新区長の所信表明について質問します。

(1)まず、区長の政治姿勢について、5点お聞きします。
 1点目は基本姿勢です。
 自公前政権のもと、小泉構造改革路線によって、国民のくらしは安心が奪われ、明日への希望さえも奪われてきました。働く人の3人に1人が不安定雇用となり、年間を通じて働いても年収200万円に満たない「働く貧困層」は1千万人ともいわれています。社会保障予算の相次ぐ削減、制度の改悪で医療、年金、介護などが深刻な危機にさらされ、医療難民、介護難民などという言葉はいまや日常語となりました。
 わが党区議団が現在取り組んでいる区民アンケートには、まだ始めてから半月足らずですが、すでに1500通近い返信が寄せられ、55,8%にのぼる人が「生活が苦しくなった」と回答しています。原因は「税金や社会保険料の負担増」が最も多く、次いで「医療や介護の負担増」で、今後のくらしについては、80%以上の人が「不安だ」と答えています。構造改革と称して、大企業・大資産家には年間7兆円もの減税を実施する一方で、庶民には年間5兆円もの増税を押し付けた弱肉強食の政治は、区民にも貧困と格差を広げました。
 こうした国の悪政から住民のくらしをまもる防波堤としての役割を果たすことが自治体の責務です。ところが、山田前区長はこの責任を果たすどころか、すべての施策を経費削減の観点から見直し、施策の廃止や有料化、また「民間でできることは民間に」と保育園や障害者施設、図書館などの民営化を推し進めてきました。その結果、区民サービスを後退させる分野が広がりました。さらに、10年間で1000人の職員削減を強行し、労働強化で精神を病む職員や低賃金で働く非正規職員を増大させました。区政運営も区民の参画・協働とは名ばかりで、トップダウンで結局区民の声は反映されませんでした。憲法9条についても「アメリカ駐留軍がつくったもの。見直すべき」と改憲を主張。区長と同じ歴史観を持つ人物を教育委員にすえ、侵略戦争を賛美する歴史教科書採択を強行しました。山田前区政の11年間は、「福祉の増進」という自治体の責務を投げ捨て、自治体を解体し、民間営利企業の利益追求のための市場化へと導く新自由主義の政治そのものであり、平和と民主主義に逆行した政治でありました。
 田中新区政が、一日も早くこうした山田前区政の数々の〝負の遺産〟を是正し、すべての国民に生存権を保障した憲法の精神を区政とくらしにいかす立場で区政運営にあたるよう強く求めるものですが、区長の見解を求めます。

 2点目に、山田前区政への評価についてお聞きします。
 毎年区の一般会計予算の一割約150億円を国債や地方債の購入等にあて、その運用益で区民税を10年後に10%減税、100年後に無税にするという「減税自治体構想」に、日本共産党は一貫して反対してきました。区長が「合意形成まで基金の新たな積み立ては差し控える」と判断したことは、妥当な判断と評価するものです。
 さて、山田前区長はさも区財政が破たんするかのように、危機意識を区民にうえつけ、計画以上の区債の繰り上げ償還に巨額の税金をつぎ込んできました。しかし、その結果区民生活はどうなったでしょう。認可保育園に入れないこどもの急増や介護ナンバーワンを公約にしていたにもかかわらず特別養護老人ホームの待機者は1700人という異常な事態をうみだしました。「借金をゼロに近づけてきた」といいますが、そのために区民の生活にとって必要な施策にお金がまわらなかったのです。どれだけの区民が泣いたことでしょうか。本当に許せません。区長は、山田前区長の区債残高削減を「財政の健全化を進めた」と評価していますが、計画以上の行き過ぎた借金返済のために、必要な福祉施策がおざなりにされ、保育や介護の受け皿が不足状態になった認識はないのでしょうか、答弁を求めます。

 3点目「地域主権改革」について
 6月に閣議決定された「地域主権戦略大綱」は、自公前政権が進めてきた地方切り捨てと住民自治破壊を新たな装いですすめるものです。
 国の財源保障である地方への補助負担金をなくし、使途を定めない「一括交付金」にするというもので、「全国画一的な保険・現金給付」などは対象外としていますが、8割を占める社会保障や義務教育関係費も一括交付金の対象としており、国の財源保障が後退することは明らかです。また「義務付け・格付けの見直し」の名で、国民生活をまもるために定めた最低基準の緩和・撤廃も進めようとしています。その一例が保育所などの児童福祉施設の最低基準を撤廃し、地方任せにして基準の引き下げを認めるというものです。保育関係者からは「規制緩和ではこどもの安全は守れない」と強い反対の声がわきおこっているのは当然です。
 国と自治体には、憲法に基づいて、すべての国民に生活保障を実現する責任があります。区長は「「子ども手当」や「高校の実質無償化」についても、本来であればその財源を基に、区や東京都が地域の実情に応じて創意工夫し、より効果的・効率的な子育て支援や高校就学支援を実施することができるようにすべき」と述べていますが、これでは自治体間のサービスに必然的に差異が生じることになります。地域格差を広げることは許されません。政府がすすめる「地域主権改革」とは、社会保障のナショナルミニマムを保障する国の責任を放棄するものではないのか、区長の見解を求めます。

 4点目「新しい公共」の発想による協働のとりくみについて
 区長は所信表明で「すべての区民・団体・事業者に出番があり、皆が社会に役立つ喜びを大切にするという考え方、すなわち「「新しい公共」の発想が重要であり、協働の取り組みを推進する」と述べています。
 「協働」といえば聞こえはいいのですが、「新しい公共」とは、要するに、民間や市民との役割分担や「協働」の自治を探求すると称して、自治体の公的役割を後退させ、住民サービスの主体を民間にシフトさせることを狙ったものです。これは破たんが明白となった市場万能主義、構造改革・新自由主義そのものです。こうした路線は昨年の総選挙以来、有権者から「ノー」という厳しい審判がくだされたのではありませんか。区長にはそういう認識はないのかどうか、答弁を求めます。
 民間企業の活力の活用ということがが強調されています。山田前区政も「民間との協働」の名のもと、さまざまな事業に営利企業を参入させました。しかし、そこで何が起きたでしょうか。受託事業者が経営破たんし、2か月半にわたって労働者に賃金が支払われなかったセシオン杉並事件。また、指定管理者制度の適用で民営化された保育園や地域図書館では、職員が低賃金で将来に展望がもてず退職者が続出しました。さらに、都段階では認証保育所での質の後退、補助金の不正受給までもが問題になりました。区長はそれらをどう認識しますか。そもそも民間企業は営利追求を第一とするところであり、自治体のサービスの担い手としては基本的になじみません。「質の高いサービス」というなら公的責任がますます重要になるのではありませんか。さらに、「新しい公共」論で民間活力の活用を推進するならば、いっそうの職員削減による労働強化と官製ワーキングプアを生み出すことになるのでありませんか。区長の見解をうかがいます。

 5点目 杉並版「事業仕分け」について
 国の事業仕分けは「劇場型」だっただけでなく、肝心の米軍思いやり予算などの軍事費や大企業・大資産家の優遇税制などにはメスをいれなかったどころか、削ってはならない分野まで削除、しかも関係者との十分な協議・検討もなく実施されました。区長はこうした事態をどうみているのですか。お答えください。
 すでに事業仕分けを導入した練馬区は、学童保育・健康診査、介護予防などの重要な事業も対象にしています。区は対象事業の選定基準等の検討に着手しているとのことすが、少なくとも命や健康に直結するような事業については対象とすべきでありません。見解を求めます。 

(2)区民生活をめぐる緊急課題への対応について
 高齢者の所在不明、熱中症、児童虐待、雇用不安の拡大など、緊急、切迫した課題への対応が問われています。しかもこれらの問題に共通しているのは、根底に貧困と格差の広がりがあるということです。
 以下、緊急に取り組むべき課題について、8点質問します。
 
 1点目、「高齢者福祉について」
 ・高齢者のみまもり事業について
 所在を確認できない高齢者が全国各地で相次いだ問題は衝撃的でした。杉並区でも都内最高齢とされる113歳の女性の所在が不明だったことがあきらかになりました。自治体の住所確認のあり方、家族や地域の人間関係の変化など要因は様々だと思いますが、自治体の福祉施策が後退するなかで、高齢者を社会的に孤立させない機能が低下していることはあきらかです。特に2000年の介護保険制度導入以降、福祉サービスは民間事業者など外部にまかせられてきました。さらに杉並区は地域の高齢者を訪問し寝たきりを予防する「訪問保健指導事業」や「敬老金事業」など大事な施策を廃止し、区職員が直接高齢者と接する機会を奪ってきました。無責任きわまりない行政の責任放棄そのものであり、許せません。
 いま、この問題をきっかけに、あらためて各地で高齢者の安否確認やみまもり活動をどうしていったらいいのか、検証や模索がはじまっています。厚労省も自治体での具体的事例を集め、優良な事例は国の補助事業とすることも検討しています。
 杉並区は、高齢者のみまもり事業である安心ネットワークシステムを20か所ある地域包括支援センターに委託しています。しかし、地域包括支援センターは少ない人員体制で多忙をきわめ、地域の実態把握に十分に対応しきれていません。新宿区では、今年地域包括支援センターへの委託費を増やし、それにともなって人員を倍加しました。杉並区も地域包括支援センターの人員の増加と業務量にみあった委託費の増額を行うべきではありませんか。同時に、老人福祉法で、市町村は「老人の福祉に関し、必要な情報の把握に努める」と実態把握の責務を明記しています。地域包括支援センターまかせでなく、福祉の専門性をもつ区職員も直接高齢者を訪問するなど実態把握に努め、連携を強化し、なんとしてもみまもり事業を拡充していくべきですが、区長の考えをうかがいます。
 
 ・熱中症対策
 今年の夏は記録的な猛暑となりました。熱中症が原因とみられるも死者は7月17日以降で全国で500人を超えました。23区では、梅雨明けの7月17日から9月6日の間に亡くなった人が136人、杉並は8人となったことが、東京都監察医務院の調べで明らかになりました。136人の死亡者の大半が高齢者、それも一人暮らしが多くを占めています。クーラーの設置状況をみるとクーラー有が36人、無しが55人、不明は45人で、死亡場所では住居内130人、屋外6人となっています。
 「風に当たると体が痛くなる」とクーラーを嫌う高齢者も少なくありませんが、生活保護受給世帯や低所得世帯のなかには、使用したくてもお金がなくてつけられないとか、故障しているが修理代がない、電気代節約のために我慢しているといった高齢者は多いのです。特に生活保護を受給している高齢者は老齢加算が廃止されてから食費をきりつめるなどしてぎりぎりの生活を強いられています。区はこうし状況を放置したままでいいのでしょうか。命を守らなくていいのでしょうか。生活保護世帯や低所得者世帯に対し、クーラー設置費や電気代の補助など対応を考えるべきですがいかがか、答弁を求めます。
 
 ・特養ホームの整備について 
 区長も所信表明で述べているように介護保険制度だけで在宅生活全般を支えきれないことはもはや明白です。経済的な負担軽減も含め総合的に在宅介護を支援する仕組みづくりは急務です。同時に、在宅介護はもう限界といった要介護高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう施設の整備促進も重要課題です。杉並でも特養ホームに入所を希望しながら入れない待機者は約1700人と、10年前の750人から2,5倍に増えています。緊急度の高いAランクだけでも約300人です。区の安心・安全プランでは平成25年度までに300床増やすだけにとどまっています。これではとても足りません。「いったいいつになったら入れるのか」「入れる頃には死んでしまう」と悲痛な叫びが引きも切らず聞こえています。都有地の半額貸与などの制度も活用し、整備促進すべきです。そこでうかがいますが、和田1丁目都営住宅跡地の計画はどこまで進んでいるのでしょうか。また、成田3丁目都営住宅跡地、若杉小学校跡地についても特養ホームにとの要望があがっていますが、活用について検討状況をうかがいます。
 
 ・医療費無料化と後期高齢者医療の短期証発行問題
 高齢者が安心して暮らせるようにすることは政治の責任です。とりわけ高齢化が進んでいる日本では、安心して高齢期を過ごせるかどうかは全国民的な課題です。ところが、高齢者の医療・福祉は改悪の連続で痛みが押し付けられてきました。年金収入月20万ほどの夫婦の場合、医療保険料、介護保険料、住民税、所得税の合計金額が小泉構造改革以前は年間およそ11万円だったものが、今年度はなんと25万8千円となりました。高齢者の国民年金の全国平均月額は約54000円にも満たず、無職高齢者世帯では毎月約95000円の赤字で、貯金を取り崩しながらなんとか生計を立てています。少ない年金で生活する高齢者にとって、医療費は重い負担となっています。わが党のアンケートにも「7月に脳梗塞になり、これから医療費や介護のことなど考えると不安です」という80代の男性からの声が寄せられいます。高齢者が安心して医療を受けたいというのは切実な要望です。「お年寄りに優しいまち」を宣言した日の出町では75歳以上の高齢者への医療費無料化が実施され、町民から大変喜ばれています。区として75歳以上の医療費無料化の検討に踏み出すよう求めるものですがいかがか、お答えください。
 「うば捨て山」と呼ばれる後期高齢者医療制度は、高齢者に高い保険料と差別医療を押し付け、医療費の抑制を図るという非人間的なしくみです。民主党政権が公約を反故にしてつくろうとしている新制度も、75歳という年齢区分を65歳にまで拡大し、高齢者を現役世代とは別勘定にするというものです。「うば捨て山」の入山年齢をさらに引き下げる改悪であり許せません。後期高齢者医療制度は速やかに廃止して、元の老人保健制度にもどすとともに、国庫負担を抜本的に増やす改革が求められます。さて、実施から2年半近く経過し、各地で保険料の滞納世帯には有効期間が半年の短期証の発行も始まっています。わが党は一貫して短期証は発行すべきでないと求めてきましたが、杉並区の対応はどうか、答弁を求めます。

 2点目「国民健康保険」
 来年度から23区の国民健康保険料が住民税連動方式から旧ただし書き方式に変更になります。変更によって保険料はどのくらいの値上げになるのでしょうか。国保料は加入者の所得が減っているのもかかわらず毎年値上げされてきました。これ以上の値上げには耐えられないとの声は切実です。保険料引き下げのための手立てを考えるべきではありませんか。答弁を求めます。

 3点目「保育園待機児童対策」 
 大阪市で起きた幼児遺棄事件など心を痛める虐待事件が後を絶ちません。子どもと二人きりで過ごす孤立した育児、子育ての悩みを相談する相手がいない、定職につけない、低賃金など経済的な問題。子ども時代に親から愛情を受けられなかったなど親自身が抱える問題、こうしたさまざまなストレスが重なりあい虐待へつながりやすくなっています。「ひどい親だ」ということで終わらせるのではなく、虐待の根本原因を考え、さまざまなつながりを生かして子育てをサポートしていく社会をつくっていくことが不可欠です。
 さて、先日厚労省が認可保育所に入れない「待機児童」が全国で2万6275人となり、過去最多だった2003年に次ぐ高水準になったことをあきらかにしました。保育園の待機児童対策は引き続き区が取り組むべき最重要課題です。杉並区の今年4月の待機児童は23人ということですが、2月の認可保育園第一次募集で入れなかったこどもは836人にのぼりました。認可保育園に入園できなかったこどもは結局、認証保育所やその他の無認可保育施設に入らざるをえなかったということです。区が昨年策定した計画は、平成25年度までに1200人分の保育の定員増を図るというものですが、肝心の認可保育園の定員増は343人分しかありません。私たちが取り組んでいるアンケートでも、子育て支援の要望で最も高いのが国の最低基準を満たした認可保育園の増設です。保育園の待機児童解決は、認可保育園の増設を基本にすえるべきですが、区長はどのように取り組んでいくのでしょうか、お答えください。
 
 4点目「青年支援・雇用対策」
 総務省は、4〜6月期平均の労働力調査で、完全失業者349万期間が1年以上の人が前年同期比より21万人増え、118万人に上ったと発表しました。区民アンケートでも「長男が無職になり、いろいろさがしたが見つからず、現在は私の年金をあてにしているので困る」という80代女性の声が寄せられましたが、雇用の問題は親の生活にも影響を及ぼしています。100社、200社受けるのは当たり前、それでもなかなか決まらないという高校生や大学生の就職難の解決など、安定した雇用は国民の暮らしと健全な社会の基盤であり、対策が急がれます。さらに、ニート、ひきこもりなどの困難を抱える若者の社会的自立をめぐる問題も深刻です。私のところにも「息子が定職につけず自立できない」「30歳をすぎても家にひきこもっている」など家族からの相談が少なくありません。ひきこもりに至る経緯はそれぞれですけれども、理由はどうあれ放置できない問題です。労働・就労は人としての自立の根幹をなすものです。個人や家族の責任ですませるのではなく、就労できる力を青年がもてるように支援していくことが自治体に求められてきています。
 先日わが党区議団は、都内で唯一区役所庁内に就労支援課を設置している足立区に視察に行ってきました。区庁舎へのハローワークの出張所的機能の設置、若者サポートステーション、ひきこもりセーフティネットなど連続的に施設を設置し、ニート青年宅への訪問事業など、若者が就労できる力をもてるように行政あげてさまざまな施策を展開しています。いまでは「区役所にくれば何とかなる」といえるまでに成果もあがっているとのことで、大変参考になるものでした。なにより「雇用対策は区が力をいれていくべき」という姿勢にたっていることに共感しました。
 そこで、うかがいます。杉並区も「雇用問題は国の仕事」ということでなく、住民にとって一番身近な自治体が真剣に取り組んでいくというスタンスに立つべきですが、区長の見解はどうでしょうか。また、新宿のハローワークまで行かなくても、機能の一部を区で行えるようにすることや、ひきこもりの青年・親も含めた雇用とくらしの総合相談窓口の設置など考えるべきですが、いかがか答弁を求めます。
 
 5点目「公契約条例」
 千葉県野田市が制定した公契約条例は、行政が発注する1億円以上の建設工事と1千万円以上の請負契約に際し、派遣や下請け労働者も含め、賃金の最低額以上を支払うことを条件としたものです。杉並区でも野田市のような公契約条例の制定を求めるものですが、どうでしょうか。

 6点目「学校教育」
 山田前区長は「教育委員会は廃止して区長が教育行政を担う方がいい」と公言。教育現場に自らの特異な歴史観を持ち込み、戦争賛美の教科書採択を強行。「教育立区」と称し、師範館、学校選択制や統廃合、小中一貫、学校評価、学力テスト、学校施設を使った民間学習塾など行ってきました。どれも公教育の精神を逸脱した人のうち、失業ものであり、現場の意見を聞きながら是正していくべきと考えますが、区長の見解をうかがいます。
 こどもたちが安心して快適に学習できる環境を整備することは行政の大事な役割です。真夏には室温が猛暑の35度を超えるような学校教室は、とうてい学習するにふさわしい環境ではありませんでした。日本共産党は10年来、こども、父母、教師とともに、すべての小中学校の普通教室にクーラーの設置を求めてきましたが、山田前区長は冷たく背を向け続けてきました。杉並区は23区で唯一小中学校の普通教室にクーラーが設置されていない区となっていました。区長が着任早々、区内の小学校を見学し、来年6月までに中学校、夏季休業終了までに小学校、エアコン設置の決断したことは当然のことであります。地域経済の活性化にもつなげるためにも、エアコンの設置工事にあたっては、区内事業者に発注するよう求めますが、いかがでしょうか。
 
 7点目「まちづくり」
 外環道路計画についてです。日本共産党は「地元住民の合意形成もされておらず、住環境を破壊し、工事費1メートル1億円もの巨額の税金を投入する外環道計画は中止すべき」と住民とともに一貫して主張してきました。外環道路の必要性の有無など、計画に対する区長の見解をうかがいます。

 8点目「平和」
 杉並区は原水爆禁止署名運動発祥の地であり、非核平和都市宣言をして20周年を超えた自治体です。そうした世界に誇る歴史と伝統を持つ自治体の首長として、今日の国際情勢のふさわしく、核兵器廃絶を世界に発信する先頭に立つよう求めるものです。見解をお聞きして、私の質問を終わります。